PINK FLOYDの最高傑作「THE WALL」について

1979年に発表されたPINK  FLOYDの2枚組のアルバム「THE  WALL」を私が本格的に聴き始めたのは、当時勤めていた会社を途中退職し、独立したあたりなのでアルバムが発売されてから12年経った頃です。このアルバムは全米1位(全英3位)を記録し、先行して発売されたシングル盤「Another  Brick  in  The  Wall」は全米、全英共1位を獲得しました。アメリカ人はなぜかPINK  FLOYDが好きな人が多いみたいです。当時ラジオでよく流れていましたが、正直この曲のどこがいいのかよくわかりませんでした。

PINK  FLOYDのアルバムと言えば「原子心母」、「狂気」をあげる方が多いかもしれません。それぞれのレコード・ジャケットがアートの領域まで昇華しているといっても過言ではないと思います。まったく古さを感じないのです。その2つのアルバムに比べて「THE  WALL」のジャケットデザインは非常にシンプルにまとめられています。タイトルもPINK  FLOYDの文字も省かれています。ザ・ビートルズの通称「ホワイトアルバム」でもさすがに”THE  BEATLES”の文字がエンボス処理(文字や絵などを浮き彫りにする加工)されています。いかに「THE  WALL」のデザインが革新的なものであったかがわかります。

このアルバムは実際に聴いてみて判断していただく以外にありません。ただ一回聴いただけではダメです。何回も何回も聴く必要があります。実際、私はかなりの回数聴きました。それと、このCDは小型スピーカーで聴いてもあまりピンとこない気がします。ある程度の大きさのウーファー(低域担当のスピーカー)でないと冒頭に流れる雷の音などが再現されません。

最近、PINK  FLOYDのおそらく最後のアルバム「永遠/TOWA」がリリースされました。すぐに購入して聴いてみました。コンセプト担当のロジャー・ウォーターズの存在は非常に重要だったのだなあとつくづく思います。つまり、私にはイマイチなのです。最近の録音なので音的には非常に優秀なのですが・・・まあ、気に入った方もおられるでしょうからこれ以上は言いません。とにかく、「THE  WALL」を聴いてみてください。完成度の高さに驚かれることと思います。

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アルバム「THE  WALL」のジャケット内側