エルトン・ジョンの1stアルバム「empty sky」について

またまた、エルトン・ジョンについてです。以前、”僕の歌は君の歌”、”人生の壁”などが収録された2ndアルバムのお話をいたしました。今回、日本ではあまり知られていない1stアルバムについてお話ししたいと思います。この1stアルバム「empty  sky」の中に”スカイライン ピジョン”という曲が収録されています。このアルバムの中で私の一番気に入っている曲です。手前味噌な解釈で申し訳ないのですが、エルトンの弾くハープシコードの旋律はヘンリー・パーセル(イングランドの作曲家)から連綿と続くイギリスのバロック音楽がベースとなっているように感じます。バロック音楽は別にドイツの専売特許ではありません。この”スカイライン ピジョン”はエルトンの8枚目のアルバム「ピアニストを撃つな(リマスター盤)」のボーナストラックとして収録されています。「empty  sky」の”スカイライン ピジョン”の伴奏はハープシコードのみでしたが、こちらはピアノとオーケストラのバージョンとして新たに録音されたもので、ストリングス(弦楽器)が入っているせいか、サウンド的に厚みが加わっています。前者は宗教音楽的で、後者は”若かりし頃を思い出して”ちょっと感傷的な気分になる雰囲気を持った曲調です。「empty  sky」には、1曲目の”エンプティ・スカイ”から最後の曲までのダイジェストといいますか、”さわり”だけ紹介するトラックがあり、それがこのアルバムの大きな魅力になっています。”クロコダイル・ロック”、”ダニエル”、”グッバイ・イエロー・ブリック・ロード”など、エルトン・ジョンには数多くのビッグヒットがありますが、私にとって代え難い存在感のあるこのアルバムはこれからも聴き続けるでしょう。

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尚、このCDはSHM-CDではありませんが、最新鋭のデジタル・プロセッシングシステムを使って、20ビット・レゾリューションで音処理を行っているリマスター盤なので、音質はかなり良いと思います。