日本でエルトン・ジョンの名前が知られるようになったのは、おそらく最初のヒット曲「僕の歌は君の歌」からだったと思います。私が中学3年くらいの時ですから実に今から46年前のことです。このアルバムは全英4位を記録しました。時代的にはザ・ビートルズの最後のアルバム”レット・イット・ビー”が1970年の5月に発売されています。(録音の順からいうと”アビー・ロード”がラストアルバムみたいですが。)
アルバム「ELTON JOHN」は「僕の歌は君の歌」(英語の曲名は「YOUR SONG」)以外にも「人生の壁」(英語の曲名は「BODER SONG」、「君は護りの天使」(英語の曲名は「I NEED YOU TO TURN TO」など私の大好きな曲が収録されています。
大昔に街のレコード店で購入したLPレコードは多少キズがありますが、当時の記憶がよみがえるということではやはりレコードを聴くに限ります。なお、CDとしては「僕の歌は君の歌+デラックス・エディション」では収録されている各曲のピアノ・デモなどの新しい音源が収録されています。ピアノのみで歌われている「僕の歌は君の歌・デモバージョン」を聴くとまたこの曲の新しい魅力を感じることができます。ただ、音質はあまりよくありませんが。
今でこそエルトン・ジョンはスーパースターとしてロック界に君臨しています。何年か前に英国王室のダイアナ妃が亡くなった時は追悼ソングを歌い、世界に発信されました。が、私の中ではシンガーソングライターとして”かけだし?の頃の”エルトン・ジョンの荒削りながら感傷的でヴィヴィッドなサウンドに魅力を感じます。
レコードジャケット(CDジャケット)の裏面にはこのレコードに関わったメンバーが紹介されています。エルトン・ジョンの右隣には作詞家バーニー・トーピンがいます。彼とのコンビから数々のヒットが生まれました。エルトン・ジョンの成功はこのバーニー・トーピン抜きにはかたることはできなかったと言えるでしょう。そして、エルトン・ジョンの左に写っているポール・バックマスターは弦楽器のアレンジでこのアルバムの叙情性を見事に演出していると思います。ポール・バックマスターの弦楽器のアレンジのセンスは、自身が主宰する「サード・イヤー・バンド」のサウンドから伺い知る事ができます。