私の中学時代は吹奏楽部に明け暮れていたせいか、全国吹奏楽コンクール?の記事が新聞に載っていたりすると、私が卒業した中学校の順位は?などとつい読んでしまいます。今から45年前のことになりますが、吹奏楽部では夏の時期に、いわゆる市民ホールで ” サマーコンサート” を催して市民の皆さんに日頃の練習の成果を披露する、そんなコンサートで「惑星」の中の ” 木星 ” を演奏をしたと記憶しております。今思うと弦楽器のない吹奏楽ではやはり、この組曲が持っている叙情性という点でなかなか厳しいものがある気がします。弦楽器(ストリングス)の持つ重厚な響きなど、クラリネット等では弦楽器の代わりは務まらないと思います。当時の顧問の先生も大胆な選曲をされたものだと・・という訳で、この組曲「惑星」 は私にとってとても思い出深い曲なのです。
さて、この組曲「惑星」は数々の指揮者、オーケストラが録音している人気の高い管弦楽曲ですが、現在私がN0.1の盤だと断言できるのは、米国の指揮者ジェームズ・レヴァイン、シカゴ交響楽団のCD盤です。レーベルはドイツ・グラムフォン、1989年にシカゴ・オーケストラホールで録音されたもので、とにかく、シカゴ交響楽団員の演奏技術のレベルの高さ、そして何といっても録音が素晴らしい。ただ、ちょっとうるさいところもありますが。今回ご紹介するのは、最初に発売されたCD盤がさらにハイクォリティな仕様になって再発売されたものです。
戦闘的ともいえるレヴァイン指揮、シカゴ交響楽団の「惑星」ですが、私のお薦めのもう一枚は、アンドレ・プレヴィン指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、レーベルは私の大好きなTELARC(テラーク)の盤です。こちらの演奏で聴くことができるのが弦楽器の美しい響き、そして ” 火星 ” で聴くことができるバスドラム(大太鼓)の地を這うような低域の力強い鼓動です。録音は定評あるテラークなのでこちも素晴らしいものです。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団はイギリス、ロンドンを拠点とする、イングランドを代表するオーケストラの一つだそうですから作曲家ホルストも英国ということで楽団員の方々はこの「惑星」に対してシンパシーを感じているのでしょうか?またこの盤から感じる ”上品さ ” は、レヴァイン盤にはないものだと思います。
オーディオ的快感を感じたいオーディオマニアの方々はどうぞ大型のスピーカーでお聴きください。がしかし、大型のスピーカーなんて買えないし、家には置けないけという方も数多くおられると思います。どちらのCD盤も小型スピーカーでも大変満足できる盤です。むしろ小型スピーカーでもこんな音世界に浸れるなんてなんという幸せ!と感じられると思います。どちらのCD盤も小さめのスピーカーで聴いても、もちろん大型スピーカーで聴いてもとても満足できる盤になっているので、皆様是非聴いていただきたい。レヴァイン盤のCD番号はUCCG-50037、プレヴィン盤のCD番号はCD-80133になります。