ピンク・フロイド「THE DARK SIDE OF THE MOON(邦題:狂気)の後は、同じイギリスのロックグループ、10CCであります。10CCの中で一番有名な曲なのは、おそらく” アイム・ノット・イン・ラブ ( I’m Not In Love) ” でしょうかね。聴けばなんか聴いたことあるなという方は多いのでは?この曲が収録されているアルバムは1975年にリリースされた「オリジナル・サウンドトラック」というアルバムですが、シングルカットされた” アイム・ノット・イン・ラブ ” (なんと全英1位)以外の曲は私的にはイマイチです。というわけで、トータルアルバムとして非常に完成度の高いアルバム「ブラッディ・ツーリスト」は大変お薦めのアルバムです。”血まみれの旅行者”?というタイトルのこのアルバムは1978年にリリースされましたが、あまり難しいことは考えずに ”世界旅行 ” をテーマに、10CC独特のアイロニカルなセンス溢れたナンバーを聴いていただきたいです。ジャケットデザインは、ピンク・フロイドでもご紹介した ”ヒプノシス”が担当しているとのこと。ジャケット写真を見ると日本製一眼レフ(アサヒペンタックスSVかSP)が写ってところがなんとも気持ちがいいですね。それはそうとセールス的には全英アルバムチャートで最高3位ということなのでアルバム自体はそこそこ売れたのですね。
ライナーから引用させていただくと・・「時は1978年、あのエリック・スチュアートとグラハム・グールドマンの10CCは、ゴドレイ&クレームに代わる友を迎えて、新たな旅人と化していた。ロンドン、トーキョー、ジャマイカ、アムステルダム・・。自らの体験をもとに描いたミステリアスな世界旅行は、あまりにも素敵だった。(山田道成氏による)」・・・・結成当時からのメンバーだった、ケヴィン・ゴドレイとロル・クレームという2人の鬼才がグループを離れていったのです。まあ、メンバーの入れ替わりが激しいことは珍しいことでないですから。より詳しいことはライナーに記載されています。全部で12曲が収録されておりますが、私が一番好きなナンバーはトラック11の ” ロッチデールからオチョ・リオスへ” で、前述の世界旅行の中の「ジャマイカ」を民族楽器?で旨くまとめているところが素晴らしい!レーベルは ” マーキュリー ” 、CD番号はRHCR-6035、出来ればですが、紙ジャケ(高音質盤になっていると思われます)をお勧めします。ただ、現在この紙ジャケ盤は廃盤になっているのでオークションとかショップで中古を探すしかありませんが。私はこのアルバムのアナログ盤も所有してはいますが、購入時に不注意にも盤にキズを付けてしまったので、ここは通常のCD盤による試聴になります。尚、10CCのベスト盤には、”アイム·ノット·イン·ラブ”は収録されていますので興味のある方はそちらを。ただ、”ロッチデールからオチョ·リオスへ”は収録されていません。
スピーカーは英国製小型スピーカー、セレッションA-Compact、プリメインアンプはYAMAHA AS-2000、CDプレイヤーはアンプと同じYAMAHA CD-S2000。スピーカーケーブルはFirebird Loud Speaker Cable B/Bタイプ2.5mペア+Firebird Jumper Cable B/Sタイプを使用しています。録音は大変良いのでセレッションの小型スピーカーでも問題はありません。というより質のよい小型スピーカーの方が軽快に”世界旅行”の気分に浸れると思います。
ザ・ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、クィーン、エルトン・ジョン、そして今回の10CCなどなど・・イギリスは世界的なロック・グループ(ロック・ミュージシャン)を多く輩出しています。クラシック音楽界でも、これからの時代をリードする指揮者としてサイモン・ラトル氏(現在ベルリン・フィルの首席指揮者)もリバプールで生まれた方ですし、ロンドン交響楽団、ニューフィルハーモニア交響楽団など世界レベルのオーケストラも健在です。