山口百恵さんの隠れた名曲「冬の色」は今聴いても色褪せないと私は思います。

私は昭和30年8月に生まれました。山口百恵さんは同じ昭和34年1月にお生まれになったとのことなので、私とは5歳離れていますので、百恵さんとはぎりぎり同じ世代といえるでしょう。高校生の頃の私はとにかくロックにはまっておりましたので、歌謡曲は特別意識していた訳ではなかったにも拘らず、山口百恵さんが歌う曲は4曲気に入ったものがあります。声質も魅力的ですが、なんといってもその圧倒的な存在感が男女を問わず引きつけるものがあったのだろうと思います。

1曲目の「冬の色」は、山口百恵さんの曲の中で私の最も好きな曲で、当時流行っていたフランス映画(音楽)の影響を感じてしまうのです。作曲は都倉俊一さん、作詞は千家一也さん、編曲が馬飼野康二さんとのことです。1974年12月に発売された7枚目のシングルで、今から49年前の曲ということで、編曲的にちょっと古さは感じますが(偉そうですみません))メロディの古さはあまり感じないのです。私はこの曲は隠れた名曲だと思うのですが皆さんどうでしょう?私はこの曲がどうしても聴きたくて、10年以上前にヤフオクでアナログのベスト盤(2枚組)を落札した次第です。百恵さんの曲は当時流行っているロックを始めとして、フォークソングのテイストを加えたりとその時代のサウンド的傾向をしっかりと入れこんでくるところが憎いです。

2曲目は「夢先案内人」です。作曲は宇崎竜童さん、作詞は奥さんの阿木曜子さん、編曲は萩田光雄さんで、1977年4月にシングル盤が発売されました。CDのベスト盤(MOMOE  YAMAGUCHI  BEST  COLLECTION)の中にも収録されている曲で、メロディと軽やかなリズム、サックスの入り方がいいのと、なにより録音が素晴らしいので音質的にも大満足!オーディオ的には小型スピーカーでも音の良さはしっかりと感じられると思います。

3曲目に好きな曲は「乙女座  宮」は、” 夢先案内人”と同じで作曲は宇崎竜童さん、作詞は阿木曜子さんのコンビです。阿木曜子さんは天才なんじゃないかと・・・まあ、メロディももちろん素晴らしいのですが、何と言っても” 詞 ” が凄いです。当時の世相というか時代性を感じるところはあるにせよ、よくこんな詩が書けるなと感心します。

4曲目は「秋桜(コスモス)」ですが、作詞、作曲は さだ  まさし さん で前述のフォークソングのテイストに仕上がった素晴らしい曲です。編曲は ” 夢先案内人 ” の編曲を担当された荻田光雄さんです。百恵さんの曲の中で人気のある曲の上位にランクされると私は思っています。正直、さだ  まさし さんは個人的にあまり好きではありませんけれども、この曲は詞共々やはり名曲かなあと思います。この詞の世界観を表現できるのは百恵さんしかいません。

そして、好きとか嫌いとかを超えた曲として最後に紹介しなくてはいけない曲・・「いい日、旅立ち」を挙げます。作詞、作曲は谷村新司さん、編曲は川口  真さんという方です。今はJRグループとなりましたが、当時私が高校生の頃はまだ ” 国鉄(日本国有鉄道) ” と呼ばれていまして、その国鉄のキャンペーンソングに採用されたのが「いい日、旅立ち」だったと記憶しています。間違っていたらごめんなさい。この曲は私の高校生時代から浪人の頃に至るまでのそれなりに辛い時期と重なっていて、曲を聴く度に当時の状況を思い出すそうゆう曲です。谷村  新司さんはアリスというフォークグループのメンバーでしたが、個人的にはそれほど好きではありませんでしたが、この曲だけは忘れられないものがあります。そしてこの曲も百恵さんだからこそ成立したのだと思います。尚、アナログ盤のレーベルはCBS SONY、レコード番号は 40AH  831~832、CD盤のレーベルは同じくCBS SONY、番号は30DH 427になります。申し上げた通り、このCD盤には、「冬の色」は収録されていませんが、別のベスト盤なら収録されているかもしれません。

こうやって2枚組のアナログ盤を通しで聴くと ” 山口百恵 ” さんの変幻自在な表現者としての ” 真面目さ ” を強く感じます。そして、歌手引退後に一切マスコミに登場しない徹底したぶれない姿勢など生きてゆく上で見習うべき点は多いです。