ザ・ベスト・オブ・マリア・カラス/第2集について

河合秀朋氏(ライナーの説明)によると、「第2次世界大戦後にオペラの世界で”ディーヴァ(女神)”と呼ばれるプリマ・ドンナはマリア・カラスだけであろう」と仰っております。その存在感は別格であると思うのは、かなり特徴ある声質と圧倒的な歌唱テクニックで”マリア・カラス”だとすぐにわかります。声質に関しては好き嫌いが分かれるところでしょう。そうゆう私も正直それほど好きな声質ではありませんでしたが、久しぶりにこのCDをじっくり聴くと演目によって多様な表現力で歌っているのが聞き取れます。こんな歌手は他にいませんよね?気性の荒さも一級品ですが、努力の人だったみたいです。

まあそれはさておき、このCDは第2集なのですが、これ以外のCDは所有しておりません。この中で一番のお気に入りの曲目は5曲目、ヴェルディ作曲の歌劇「アイーダ」第1幕の”勝ちて帰れ”であります。歌劇「アイーダ」は、1871年にスエズ運河開通記念に建てられたエジプト  カイロの王立歌劇場から依頼された作品だそうです。ヴェルディの傑作オペラで現在世界の歌劇場で一番上演されているとのことです。この”勝ちて帰れ”は、バスドラム(大太鼓)が凄まじい迫力で迫ってきます。聴いていて本当に気持ちがいいのです。歌劇「アイーダ」全曲が聴きたくなります。次に私が好きな曲は10曲目、トーマ作曲  歌劇「ミニョン」より”私はティターニア(ポロネーズ)”です。マリア・カラスの恐るべき歌唱テクニックを満喫できます。よくもこんな歌い方ができるものだと感心してしまいます。このCDはベスト盤ですからBGM的に聴いてもいいと思います。マリア・カラスという不世出のオペラ歌手の凄さを感じることができます。レーベルはEMI classics、CD番号はTOCE-8310です。