前回は”ファイアーバード・ラウドスピーカーケーブル Version 2”と”ファイアーバード・ジャンパーケーブル”の音チェックとして、チック・コリアのCDのご紹介でした。今回も各ケーブルチェックの目的でロック・コンサートの音場感がどれくらい表現されるかということで、1992年10月16日ニューヨーク・マジソン・スクェアガーデンで開催されたボブ・ディラン/トリビュートコンサート”Celebrates the music of BOB DYLAN”の模様を収めた2枚組CDのご紹介です。まあ、有名なロック・ミュージシャン(ロック系の方々ばかりではありません)の方々がボブ・ディランのナンバーを歌うというものですが、メンバーを見るとスティービー・ワンダー、ロン・ウッド、ニール・ヤング、エリック・クラプトン、ザ・バンド等々・・・若い方々にはピンとこないかもしれませんが、錚々たる顔ぶれが参加しています。”ライク・ア・ローリング・ストーン”・・ボブ・ディランの曲で初めて全米チャート1位に輝いたこの曲で始まります。歌っているのはジョン・メレンキャンプ(昔はジョン・クーガーという名前でしたよね?)で、ボブ・ディラン風の歌い方です。この独特な歌い方は日本のフォークシンガーにも強い影響を与えましたよね?ボブ・ディランが歌うオリジナルのこの曲はお世辞にもいい音ではありませんでしたが、このCDは現代の録音ですから非常にいい音です。コンサートの音場感、臨場感がしっかり録音されています。スピーカーは前回のチック・コリアと同じ英国セレッション A Compact 、アンプも同じYAMAHA A-S2000、CDプレイヤーも同じYAMAHA CD-S2000です。スピーカーケーブル、ジャンパーケーブルも同じタイプのものです。
前回のチック・コリアでも書いたのですが、スピーカーケーブル1セット+ジャンパーケーブルの組み合せで十分満足できる音質です。低域から高域まで小さいスピーカーながらしっかりと再現しています。このアルバムに収録されている曲はそれぞれ魅力的なのですが、私が一番好きなナンバーはCD2に収録されているエリック・クラプトン”DON’T THINK TWICE , IT ‘S ALL RIGHT(邦題 ”くよくよするなよ”)”です。エレクトリック・ギターの神様と言われているクラプトンのギターが堪能でき、またベースラインが気持ちの良い空気感を醸し出しています。こういったコンサートで聴くことができるのが、ボーカルが次から次へと変わってゆく”MY BACK PAGES”も素晴らしいナンバーです。この曲を聴くと”まだまだ俺も頑張らなくちゃな”と思わせてくれます。添付の写真の中にはなかなか興味深いシーンがあります。ボブ・ディラン、ニール・ヤング、エリック・クラプトンが並んで談笑しています。こうゆう雰囲気がこの素晴らしいコンサートに繋がったんだと思います。