こんな状況だからこそ”音楽”が必要だと思います。そう思いませんか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

4月19日の夜に、NHK   Eテレで放送された「クラシック音楽館-いま届けたい音楽〜音楽家からのメッセージ」を見た方がどれくらいいらっしゃるかはわかりませんが、いろいろな音楽家、演奏家の皆さんの想いを聴くことができました。その中で大変印象深かったのは、アメリカ合衆国生まれのスウェーデン人指揮者、ヘルベルト・ブロムシュテットさんがおっしゃっていたコメントです。”とにかく音楽を口ずさんでください。なんの音楽でもいいのです。小さなお子さんがいる方は子守り歌でいいのです。私はいまでも母が口ずさんでくれた子守唄を忘れる事はできません。こうゆう状況だからこそ「音楽」が心を癒してくれるのです。” このなんの音楽でもいいのです、このメッセージがブロムショテットさんの懐の深さを感じます。

今、日本のクラシック演奏家、楽団は新型コロナウィルス感染による自粛要請によって演奏の機会が奪われています。演奏会の収益で運営される自主運営のオーケストラはまさに存亡の危機を迎えています。今世界全体で広がっている重苦しい状況が何時まで続くかはわかりませんが、一日も早く収まってほしいと思います。クラシック音楽に限らず演奏家の方々のためにも・・・

指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットさんのCDを3枚ご紹介させていただきます。最初にご紹介するのは、ノルウェーの世界的文豪イプセンの戯曲「ペール・ギュント」の劇音楽としてグリーグによって作曲されたものです。全曲盤ではありませんが、準全曲盤ともいえる内容で、歌詞も台詞もドイツ語ではなくノルウェー語が使われています。そして録音が素晴らしく”1989年度・レコード・アカデミー賞を受けています。次にご紹介するのはデンマークの作曲家ニールセンの”交響曲・第4番「不滅」です。ニールセンという作曲家をご存知の方はあまり多くはない?と思いますが、とにかくこのCDは録音が素晴らしいの一言に尽きます。先に紹介した”ペール・ギュント”よりも断然音がいいのです。3番めにご紹介するのは、以前このブログでお話したオルフ作曲の”カルミナ・ブラーナ”です。CDに付属している冊子の表紙にアルファベットが違っております。”BURANA”が正しいのですが、”BURABA”になっています。まあ、どうでもいいことですが。この”カルミナ・ブラーナ”は私のなかではオイゲン・ヨッフム指揮/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、合唱団のものにとどめを刺すと思っておりますが、ブロムシュテット盤はリズム感の軽快さという点で素晴らしいものがあります。