前回のブログで「クリスマス物語」はカール・オルフ作曲とお伝えしましたが、LPレコード裏面の説明では”オルフ児童音楽の推進のために生涯をささげ、オルフの活動を手伝っているグニルト・ケートマン夫人によるものと書かれていました。失礼しました。台本はカール・オルフと書かれています。それはさておき、この「クリスマス物語」の世界観はなかなか日本人にはなじみが薄いのではと思ってしまいます。気に入らないわけではなく、ヨーロッパ世界(というかここではドイツ)の音の世界観はやはり日本人とは異質なものなのだなあと感じます。日本ではキリスト教系の保育園などで、園児たちによる劇がクリスマスシーズンに催されることはよく聞きます。現に私の子供達もそうゆう保育園に預けておりました。しかしながら、そこで先生達がオルガンで演奏されるクリスマス曲は日本人なら大体知っている曲を織り交ぜたもの?だったように記憶しています。
「クリスマス物語」は教会のための曲ではなく、児童音楽劇の一種であるという説明がLPジャケットの裏面に書かれています。イェス・キリストの生誕から始まるこの児童劇は通常オーケストラで使われるヴォイオリンは使われていません。リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、シンバル、タンバリン、トライアングルなど。そして個人的には非常に重要な楽器ではないかと思っている大太鼓が登場します。この大太鼓の低域が耳に迫ってくるのです。CDでは感じる事ができない、またはCDでは出せない音ではないかと・・(CD化されているかはわかりませんが)ちょっとオーバーな言い方ですけれども。
J.C.バッハの「クリスマス・オラトリオ」はこの時期にぴったりだと思いますが、この素朴な音世界の「クリスマス物語」もみなさんに体験してみていただきたい。ちなみに、このレコードはヤフオクで落札したものです。綺麗な盤質で録音も優秀です。