先日、映画”ボヘミアン・ラプソディー”のデクスター・フレッチャー監督が手がけたロックスター、エルトン・ジョンのミュージカル映画「ロケット・マン」を観ました。エルトン・ジョンに対して大変思い入れのある私としては、まず声質が違うのと、これは当たり前のことですが、ピアノの弾き語りの技術的レベルの差というか・・(エルトン役の俳優タロン・エガートンさんはピアノの弾き語りの練習を相当されたとのことです)エルトン・ジョンの特徴的な声や卓越したピアノ演奏技術から醸し出される叙情性など、エルトンとはやはり開きがあるのかなあという感想です。映画の出来については当然いろいろ意見があると思うので、いつものようにここでは触れない事にします。
さて映画の中で、エルトンが実家で”YOUR SONG”をピアノだけで弾き語りをする場面があります。作詞家で盟友のバーニー・トーピンが書いた詩にエルトンがメロディーを付けていくのです、もちろん歌いながら。家にはバーニー・トーピン、母親、そしてエルトンをいつも気にかけてくれるおばあちゃんもいます。そしてみんながこの”YOUR SONG”のメロディーの美しさに心を打たれていく・・・この映画の一番感動するシーンだと思います。
スーパースターになってしまったエルトン・ジョンには私はあまり興味がありません。私が中学3年くらいの頃、FMラジオから流れてきた”YOUR SONG(邦題”僕の歌は君の歌)を聴いた時のショックを忘れることはできません。当時日本でもかなりヒットした曲で、ピアノの弾き語りの1つのスタイルを確立したのではないでしょうか?そして、アメリカ合衆国のゴスペルの影響を受けた?と思われる”人生の壁”、ちょっと前衛的なストリングスで始まる”SIXTY YEARS ON(邦題”60才のとき)”などが収められている1970年に発売された「ELTON JOHN」はいつでも私に生きる勇気を与えてくれるアルバムです。
話は戻りますが、ミュージカル映画「ロケット・マン」を観てからはLPレコードで「ELTON JOHN」を聴きまくっている毎日です。なんとなくですが、LPレコードで聴きたいと思うのです。