見ていて気持ちいいことこの上ない映画「ボヘミアン・ラプソディー」。

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毎週土曜日朝9時30分から始まる”王様のブランチ(TBS系列)”の映画コーナーで9週連続(?)で観客動員数第2位を記録している映画”ボヘミアン・ラプソディー”を観た方はかなりいらっしゃると思います。わたしは昨年末観たのですが、早速オリジナル・サウンドトラックを購入し、最近はこのCDばかり聴いております。イギリスの伝説的ロックグループ”QUEEN”の映画ではなく、ヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーの映画なんだなあと思いました。フレディー・マーキュリーはもう他界しているのでなんとなく雰囲気が似ている男優の口パクだったり、リードギター担当ブライアン・メイのそっくりさんのエア・ギター?とか映像表現としての限界はあるにせよ、そんなことをぶっ飛ばすくらい映画としての完成度は高いと私は思っています。”QUEEN”世代ではない私ですが、フレディ・マーキュリー以下各メンバーは多くの音楽ジャンルを研究していたと感じます。冒頭の”SOMEBODY  TO  LOVE(愛にすべてを)”はアメリカ合衆国の黒人霊歌ゴスペルをイメージできますし、映画のタイトルになった”ボヘミアン・ラプソディー(アルバム/オペラ座の夜に収められています)”はクラシック音楽のオペラを連想させます。そして、”FAT  BOTTOMED  GIRLS”は、アメリカ合衆国のカントリー&ウエスタンの匂いを感じます。”NOW  I’M  HERE”は当時流行っているロック調、”CRAZY  LITTLE  THING  CALLED  LOVE”はアメリカン・オールディズサウンドを彷彿とさせるノリのいい曲です。また、”QUEEN”は最初日本の、特に女の子たちから人気が出始めてそれから本国イギリスでの人気を不動のものにしたという(本当かどうかわかりませんが)ことも日本人としてなんとなく嬉しいものがあります。この映画のテレビコマーシャルでも言っていますが、最後の20分のライブは本当に感動的です。私にとっては”感涙”ではない気持ちのいい感動なのですが・・・。その最後の20分の舞台は1985年のロンドン、ライヴ・エイド、ウェンブリースタジアムでのシーンです。ライヴ・エイドということでチャールズ皇太子、ダイアナ妃が列席するシーンは当時の映像が使用されているなどとても丁寧につくられています。そして”QUEEN”の登場です。”ボヘミアン・ラプソディー”から始まって”RADIO  GA  GA”、”AY-OH”、”HAMMER  TO  FALL”、”WE  ARE  THE  CHAMPIONS”まで続く20分間の幸福感、気持ちよさ、映画を観てこんなに充実感あふれる時間を過ごしたことはありません。まだ観ていない方は是非観ていただきたいと思います。