私が所有している「LIVE AT THE HOLLYWOOD BOWL」のLPレコード盤は20年以上前に中古レコード屋さんで購入したものです。音(録音)はまあまあでしたが、女の子たちのキャーキャー声が凄まじく肝心のビートルズのメンバーの声がかき消されてあまり聴こえない・・まあ、そんなレコードです。そして、今回発売されたCD(同時にデジタルリマスター盤のアナログ盤も発売されています)はデジタルマスタリングでSHM-CDです。まず、音質が非常に優れており、女の子たちのキャーキャー声も多少抑えてある(?)ので、しっかりと曲を聴く事ができます。
お叱りを受ける覚悟で言うと”ザ・ビートルズの演奏はドラムのリンゴ・スター以外、あまり上手ではない”というのは昔から言われていましたし、私自身もそのように思っていました。私の勝手な推測ですが、昔発売されたLPレコード盤を聴いてみていただくと分かると思いますが、低域がほとんどごっそり抜け落ちてしまったかのような音質なので、上手に聴こえないと感じでしまうのではないか?こうゆう音質バランスだと上手なバンドでも下手に聴こえてしまうと思うのは私だけではないと思います。”アビー・ロード”、”レット・イット・ビー”あたりは多少ベースギターの音が割と聴こえてくるようになりましたが。
オーディオ的表現として”ピラミッドバランスの音”という言い方があります。人が気持ち良いと感じる音バランスは、しっかりとした低域がベースにあってこそという意味です。ロックバンドにしろ、ピアノにしろ、パイプオルガンにしろ同じです。
何年か前、発売されたザ・ビートルズ全アルバムのデジタルリマスター盤は低域がきちんと再現されているので、聴いていて大変気持ちのよい音になっています。ザ・ビートルズの各メンバーは本当は上手なんだとつくづく思います。
このライブアルバムCDが発売されることを知ったのは朝日新聞の全面広告でした。すぐにこれは買わなくちゃということで山野楽器で購入しました。ザ・ビートルズはいつになっても注目される存在です。是非、聴いていただきたいお薦めCDです。