J.C.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータの深淵なる響き

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部屋を暗くして聴いてみてください。聞き込む内に、音楽史の中の位置づけとかバッハが何歳の時に作曲したとか、私にはそんなことはどうでもよくなってきます。1本のヴァイオリンのための曲なのですが、一人で弾いているとは到底思えません。もちろんヴァイオリンの音色しか聴こえませんが、このスケール感はなんなんだ?、そして壮絶とさえ言えるヴァイオリンの響きは凄まじいものがあります。かといって聴いていて疲れる演奏でないところが不思議です。何回も聴いてみたくなる魅力があります。しかし、私はこの曲をBGM的に聴くことはできません。やはり、曲を正面から受け止める覚悟が必要です。

女流ヴァイオリニスト/レイチェル・ポッジャーのJ.C.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ第1集と第2集」のCD説明では”バッハ演奏の記念碑的名演”として紹介されております。別の演奏家のCDもあります。シギスヴァルト・クイケンというヴァイオリニストです。がしかし、素人の勝手な評価をさせてもらえば「レイチェル・ポッジャー」盤の方が上を行っていると思います。録音センス、ヴァイオリンの技術的センス等々・・・

”バロック・ヴァイオリン”から奏でられる一音一音が、私の心に染み渡ると同時に、いい加減な生き方を許さないバッハの厳しさが垣間見えるこの曲はやはりバッハの最高傑作の1つだと思います。

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