中島みゆきさんのコンビレーション・ベストアルバム「大銀幕」について

アナログ盤であれCD盤であれ、忘れた頃に聴きたくなるアルバムがあります。私の場合、中島みゆきさんのベスト?アルバム「大銀幕」は年に一度くらいの頻度ですかね。中島みゆきさんのこのCD盤を聴きたくなったのは、先日NHK/Eテレの ” クラシックTV ” で、ヴォイオリニスト石田泰尚さんが出演されていて、番組の最後に” 糸 ” を3人(石田さん、MCでピアニストの清塚さん、歌手の鈴木愛理さん)で演奏されていて、やはりこの ” 糸 ” は名曲だなあと思い、このCD盤を久しぶりに聴いた次第です。まず、冒頭の曲 ” 糸 ” ですが、名曲であると同時に、録音が大変素晴らしいのでこの曲だけでもこのCD盤を持つ価値はあると思います。そしてライナーで田家  秀樹さんという方の文章から勝手に抜粋させていただきます。「このアルバムは、中島みゆきの映画、ドラマの主題歌、挿入歌ばかり集めたものだ。そういう意味ではこれまで出ているベスト・アルバムやコンビレーションアルバムとは多少性格が違う。通常のベスト・アルバムでは収録されない曲や、同じ一枚には入らないような曲が並んだ興味深い選曲となっている。音楽と映像、そしてストーリー性、そんな角度から中島みゆきを聴くという試みは、きっと新しい発見を与えてくれるはずだ。」そして、ライナーでは曲の紹介から始まります。一曲目の ” 糸 ”  の曲紹介からまたまた抜粋します。「・・・ストリングスのイントロといい、人と人の出会いを ” 糸 ”に託した内容といい、アルバムのオープニングに相応しい。この曲だけで ” 単なるベスト ” でない事がわかるだろう。」こんな感じで一曲ごとに解説がされています。ドラマ、映画の主題歌にこれほど採用されていることに驚かされます。曲ごとにご紹介すると大変なので、この「大銀幕」のライナーでの締めくくりで田家  秀樹さんにご登場していただきます。「大銀幕」は、いわゆるコンビレーションベスト・アルバムというものだ。でも、まるで一枚のトータルアルバムのように聴こえるのは偶然ではないだろう。オリジナルよりも ” 中島みゆき ”  が息づいていると言っていい。でも、” 銀幕 ”が何の事かわからない世代がいたりするのだろうか。昔、劇場映画のことをそう言ったのです。念のため。とのことです。文章が旨いですよね。さすがです。そして、なにやら英訳のライナーが付属しているところが不思議です。

以上、中島みゆきさんのアルバム「大銀幕」のCDレーベルはポニーキャニオン、CD番号はPCCA-01246(AARD-VARK)です。オーディオ的な視点では小型スピーカーで聴いても録音が素晴らしいので十分満足されると思います。” 糸 ” の音質は群を抜いていますがそれ以外の曲もそれなりに音質はいいので是非聴いてみてください。