B.B.KING & ERIC CLAPTONのアルバム「RIDING WITH THE KING」のオーディオ的意味とは・・にも

2000年に発売された「ライディング・ウィズ・ザ・キング」はエリック・クラプトンとB.B.キングの競演アルバムなのですが、正直言ってブルースというのはほとんど知らないジャンルでして。B.B.キングという名前はもちろん聴いたことはあります。私は過去 ”ORIGINAL  MASTER  RECORDING シリーズ ” のB.B.キングのアナログ盤は持っていましたが、音質がイマイチだったのでほとんど聴かずじまいでした。対するエリック・クラプトンは英国出身で、ロックの世界では超有名なギタリスト&ボーカリストであることは多くの方がご存知ですよね。ロックはブルースから派生したものらしいのでエリック・クラプトンはブルースに強い影響を受けた?のでしょうか?実際英国のロックミュージシャンの中でブルースの影響をうけなかった方などいないでしょうね。ライナーの一節を無断で使わせていただくと、” クラプトンがある意味では彼の人生の全てをかけて追い求めてきたロバート・ジョンソンと、言葉は悪いがまるで茶飲み友達のように余裕たっぷりにセッションを楽しんでいるB.B.キング。夭逝したジョンソンと、老いてもなお力強く歌い続けるB.B.キング。クラプトンの中で、2人のブルースマンはいったいどんな関係にあるのだろうか。ブルースという概念で繋がっているものの、(クラプトンにとって)2人はまったく別の意味を持った存在なのだろうか。” ロバート・ジョンソンというブルースマンは、Eテレの ” クラシックTV ” で取り上げられたことがあって、私はこの名前をこの番組で初めて知ったのですが、ブルースの世界ではかなり重要な方のようです。それはさておき、クラプトンはB.B.キングにはやはり尊敬の念が感じられるのです。ロバート・ジョンソンはギトギトのブルース、それに対してB.B.キングはちょっと都会的というか洗練されたスタイルという感じがします。さて、このCD盤は音質の面で大変に素晴らしいものがあります。最初に購入した当初はライヴ録音ではなくスタジオ録音ということでなんとなくつまらないといいますか、ライヴ録音ではないことは知った上なのですが音がクリアー過ぎてブルースのドロ臭さを感じられませんでした。ただ、聴き込むうちにベースギターの低域感が気持ちよくB.B.キングの声も年齢を感じさせない声質で大変気持ちが良いです。曲によってですが、オーディオ的には非常に満足な録音になっております。1曲目のタイトルにもなっている ” ライディング・ウィズ・ザ・キング ” の曲中にB.B.キングの語りが入っているので、ほんの少し邦訳を紹介します。” ミシシッピーを出たのが10歳の時だった 剃刀のようにビシッとしたスーツに熱いトマト道 腰あたりにギターを下げていた 俺は死ぬまでこれを弾くよ・・・ ” まだ続きますが、ブルースで一旗挙げたいと願う彼の強い意思を感じます。ジャンルを問わず音楽は想像力をかき立ててくれます。そして5曲目の ” スリー・オクロック・ブルース ” はいかにもブルースという曲でバーボンをストレートで呑みながら聴くにはうってつけです。

そして、CDジャケットもなかなかセンスを感じる作りになっておりまして、いろいろな過去の写真がレイアウトされていて、これら写真を見ながら想像力を働かせてみるのもいいですよね。このCD盤のレーベルはREPRISE(リプリーズ)、CD番号はWPCR-10800となっています。