米国のシンガーソングライター、ジム・クロウチのアナログベスト盤をご紹介します。

1943年にペンシルバニア州サウスフィラデルフィアでイタリア系両親の間に生まれたジム・クロウチは、10代の頃から道路工事や教職など様々な職を経て、全米各地の小さなクラブで歌うようになり、1972年、29歳でやっとメジャーデビューをします。結構苦労された方だったみたいです。年配の方には懐かしい名前ではないかと。「リロイ・ブラウンは悪いヤツ(Bag,Bad Leroy Brown」でブレークします(全米No.1)。よかった!そして、新曲「I  Got  a  Name」がリリースされる前日の1973年9月20日飛行機事故で亡くなってしまいます。嘘でしょ!あんまりです。ただ、残念なことにこの新曲は自作ではないみたいです。ネットで調べたら、ロバータ・フラックの「やさしく歌って」の作詞作曲コンビであるノーマル・ギンベルが作曲、チャールズ・フォックスが作詞を担当したとのことです。そして、この曲は同年に公開された映画 ” ラスト・アメリカン・ヒーロー ” の主題歌として作られたものです。このブログを書いている私がこの映画を観ていないのはまずいですよね。

私がジム・クローチを知ったのは高校生あたりだったと思います。私の一番のお気に入りの曲「タイム・イン・ア・ボトル」は物悲しいメロディ(短調)から始まるのですが、途中から調が変わって(長調)ゆくところが大袈裟ですが大変感動的です。この曲も全米No.1になったみたいで、米ABC制作によるTV用映画「She Lives」に提供されたようです。「リロイ・ブラウンは悪いヤツ」と同じシンガーソングライターとは思えないほど曲の傾向が違うのが不思議です。そして、次に好きな曲「歌にたくして」は当時高校生の頃にラジオの深夜放送でもよく流れていたものです。そして、ジム・クロウチ作ではない「I  Got  a  Name」もやはり代表的な歌だと思います。彼の声質は独特のものがありそこが大変魅力的ですよね。

しかしながら、皆さんにお伝えしなければいけないことがありまして。このアナログ盤の音はあまり良くありません。曲によって多少ましな音の曲もありますが、全体的には音質はイマイチです。私としてはもう少しちゃんと録音していただきたかったです。曲全体が1972年あたりですからサウンド的、アレンジ的に ” 古さ ”は感じてしまうのは仕方ありません。しかし、レコード盤に針を落とし、流れてくる懐かしい曲を聴くと一気にその時代にタイムスリップする度合いはCD盤の比ではありません。ネットで検索しますとCD盤も発売されているようです。最後になりましたが、このアナログ盤のタイトルは「JIM  CROCE /Photographs & Memories  HIS GREATEST  HITS」です。レコード番号に相当する記号はありません。ジャケットを参考していただければと思います。